往復書簡、ふたりの本棚

本や音楽×日々の出来事、ゆき(うっちゃん)とりえ(やそりえ)の往復書簡

細胞との対話 ~♪Scarborough Fair サイモンとガーファンクル~ りえより

 久しぶりのひんやりした雨です。しっとりした空気が薄暗い部屋いっぱいに満ちていて、全身で”雨の日”を感じていると、世界とのさかいめがなくなるみたい。遠いひとにも気持ちが届きやすいような気がする。

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 「白河夜船」読んだんだね~懐かしいよね。3分の2もの本を断捨離して、残っていたなんて!そしてそのことに「断」捨離した本人も覚えていなかったなんて、ゆきちゃんらしいなぁ。ブログ1冊目にふさわしい本だったね。

 

 思えば、本当だ。寺子のように、不思議な隙間みたいなところでわたしはいま生きていて、毎日酔ったときみたいな目で景色を味わっている。そして筍が土を押し上げてくるように、少しずつ次へ向けて歩き始めている。以前は次へ向かうエネルギーを掘り起こしてパワフルに次の扉を開いていたけれど、いまは柔らかくやってくるものを信じて、流れに任せようと思っている。

 きっとわたしの細胞ひとつひとつがフィットしているものを選んでくれる。それに任せよう、という感じ。

 

 一方で昨日の体験。久しぶりに映画を見たんだけど、日頃テレビを見ないからかその映画のストーリー所以か、冷静な状態にとどまることができないほど押し迫られ、拒めない圧倒的なパワーで入り込まれ揺さぶられ、ぶん回されるような数時間。事前にどんな映画かよく理解していなかったこともあって不意打ちをつかれたようで、全身全霊ですっかりショックを受けてしまった。夜になっても心臓が熱くて、内側がピリピリ高ぶっていて。だから朝、雨の音を聞いてホッとしたような、なだめるような気持ちになった。驚かせちゃって、ごめんねって。

 いつまでも静かな部屋では過ごしていられない。ということかな、とも思った。気付くとジェットコースターに乗っていた、ということがこれからもあるのかもしれない。フィットしてる!と(結果的に、ということでも)思えることばかりではないぞという予告のような気もする。それでも、それらをなんとなしに穏やかに受け入れていくのだろう。

 

 ゆきちゃんはいまどんな道のりを進んでいますか。雨の中、花火をしようとふたり歩き回った学生時代の夜が浮かんできます。あなたはいつも勇敢に部屋の外へ踏み出しているよね。

 

Scarborough Fair 

 

Are you going to Scarborough Fair ?

 Parsley,sage,rosemary and thyme

 Remenber me to one who lives there

 She once was a true love of mine

Tell her to find me an acre of land

 Parsley,sage,rosemary and thyme

 Between the salt water and the sea strand

 Then she'll be a true love of mine

 

 

 雨の日の空気に溶けていくなつかしいメロディ。よく意味が分からないところが好き。今日はケルティックウーマンの歌声で。