往復書簡、ふたりの本棚

本や音楽×日々の出来事、ゆき(うっちゃん)とりえ(やそりえ)の往復書簡

りえ

初めてだらけの1週間 ~『ほつれとむすぼれ』田口ランディ~ りえより

4月は新しい季節。それをまざまざと実感した1週間が過ぎました。 エールありがとう。あなたがいつも心のどこかで「どうしてるかな?」と思いを馳せてくれていること、こちらもいつも心のどこかで感じながら過ごしていたよ。4月1日からの1週間は、次々に…

見えない家族 ~♪パーマ屋ゆんた ビギン~ りえより

あなたの手紙を読んでから、『花束をきみに』を口ずさむ毎日。子どもに対する言葉として噛みしめると、また味わい深いね。引用してくれた、♪両手でも抱えきれないまばゆい風景の数々をありがとう…って、もう今にしてすでに、娘に対して何百回でも言えると思…

母と女(その2) ~♪道 宇多田ヒカル~ りえより

近くの大阪城公園へ梅を見に行きました。あまりにも人が多くて、結局隣りの団地の梅が一番キレイと思ってしまった、そんな1日。 さて、あなたからの手紙。ちょうど3月に入ってなんとなく、でもずっと、考え感じていたことが重なったのでした。シンクロだな…

春へ ~『志麻さんのプレミアムな作りおき』志麻~ りえより

約1年半ぶりの手紙!前回までの手紙を読み返して、お互いの状況のあまりの変化に、笑ってしまいました。いまや「母」だもの。前回の手紙を書いたときのわたしは、妊娠すら知らなかったというのに。 今日はあたたかい日でした。用事があって出掛けたのだけど…

手紙回想~『花の降る午後』宮本輝~りえより

久しぶりにたっぷりと、雨。前回の手紙以来、10年くらい前の懐かしいメロディが頭の中に次々めぐるのを楽しみつつ、雨の日ならではのすべてが潤う感じを心地良く味わう朝。 この前、以前勤めていた会社で長く「相棒」だった男の子から手紙をもらった。彼とは…

秋へ ~♪流星 吉田拓郎~りえより

夏の美しい風景を、ふたつ続けてありがとう!明るく、それでいてうっすらと感傷を感じる、夏の終わりを告げる文章。何度も読んでしまいました。 そしてそうこうしている間に朝晩涼しい日が続いて、あぁ秋が来たんだなぁと感じます。 六占星術によるとわたし…

リアルを愛しむ ~『サヨナラにサヨナラ』 中島らも~りえより

8月に入って10日が経ち、どんどん夏が熟していく気配。立秋が過ぎて、日差しの色合いが変わったのも感じる。圧倒されるような王様って感じの強さから、ふくよかで底なしの女性的な包容力へ。 夏生まれだからか、夏の思い出はどれも少し特別で、うっとりする…

輝く夏のエネルギー ~♪déjà vu 斉藤和義~ りえより

急に(と思っているのは人間だけで、自然界は着々と準備した結果なのでしょうが)梅雨が明け、じりじりした大暑らしい日差し。夏休みに入ったその日から、世間の空気も「夏休み」になったことにも気付きます。プールの塩素のにおいみたいな昼過ぎの熟した眠…

いまをつかまえる~『自分と出会う』 谷川俊太郎~ りえより

五月晴れという言葉にぴったりの季節。つつじがまさに「今が盛り」とばかりに咲いています。 この4~5月はたくさんのひとと会う期間だったと振り返っています。初めて会うひと・何度か会を重ねて知り合えたひと・久しぶりに再会したなつかしいひと・短期間…

GW心もよう ~♪閃光少女 東京事変~ りえより

やってくるまでは遠いようで、始まってしまえばあっという間のGW。後半に入ったね。 奈良で開催されるイベントに向かう電車の中。いつもよりずずんとナーバスになっている自分を感じながら、それをなんとなくなだめながら、道中を進んでいる。 ナーバスにな…

細胞との対話 ~♪Scarborough Fair サイモンとガーファンクル~ りえより

久しぶりのひんやりした雨です。しっとりした空気が薄暗い部屋いっぱいに満ちていて、全身で”雨の日”を感じていると、世界とのさかいめがなくなるみたい。遠いひとにも気持ちが届きやすいような気がする。 「白河夜船」読んだんだね~懐かしいよね。3分の2…

つくるよろこび ~『「アク」のこと』 梨木香歩~ りえより

暇に任せて料理をすることが多い最近。昨日はキーマカレーとチリコンカンの間のような豆煮込み。そして、今日はバナナのパウンドケーキ。余ってたドライマンゴーを刻んで、くるみも入れて。 料理をしていると感覚をフルに使うよね。スパイスがオイルに溶けて…

はじまりの春 ~『夜と夜の旅人』 吉本ばなな~ りえより

春の手触りを内と外でしっかり感じたこの1ヶ月。桜が満開の日、一緒に近くて遠い旅に出て、うまれたアイデアが一週間でかたちになった。 この、会うたびにスピードが加速していく感じ、わたしたちらしい。大好きな新緑の季節にスタートできることがとてもう…